体内ではホメオスタシス(恒常性)を維持する様々な制御機構が互いに連携しながら調整を行っていますが、その中で神経系を除いたホルモンを介した液性制御(内分泌)と栄養バランスの管理(代謝)に関する失調/不具合について修正/補填を行う事が当科で担当する内科の領域となります。
医師の紹介
副院長
長澤 慶尚 (ながさわ よしたか)
専門分野 内分泌内科 甲状腺・副甲状腺・副腎・下垂体疾患 糖尿病・代謝異常・二次性高血圧 脂質異常症(高脂血症)・高尿酸血症 痛風 膠原病 血液浄化療法 |
対象疾患一覧
甲状腺疾患
バセドウ病、橋本病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、腺腫様甲状腺腫や甲状腺嚢腫、良・悪性甲状腺腫瘍
副甲状腺疾患
原発性・続発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症
副腎疾患
原発性・続発性アルドステロン症、褐色細胞腫、クッシング症候群、先天性副腎皮質過形成・副腎性器症候群、副腎不全(Addison病)
下垂体疾患
下垂体腫瘍、先端巨大症(末端肥大症)、クッシング病 プロラクチノーマ、乳汁分泌症候群、汎下垂体機能不全、中枢性甲状腺機能低下症、選択的ACTH分泌不全症、尿崩症
糖尿病
1型糖尿病、2型糖尿病、遅発発症型成人自己免疫性糖尿病(LADA) 二次性糖尿病、膵性糖尿病、MODY
脂質異常症
高コレステロール血症、高中性脂肪血症、高Lp(a)血症、家族性高脂血症、先天性脂質代謝異常、低βリポ蛋白血症
電解質異常
SIADH、MRHE(高齢者ミネラル・コルチコイド反応性低ナトリウム血症)Bartter症候群、Giteleman症候群、
先天性・二次性周期性四股麻痺 尿細管性アシドーシス
尿酸代謝異常
高尿酸血症・痛風、腫瘍崩壊症候群
膠原病と類縁疾患
全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性結合組織病(MCTD)、全身性硬化症(強皮症)、成人スチル病、リウマチ様多発発筋痛症
骨・代謝疾患
低リン血症性骨軟化症(FGF23)、低カルシウム血症、低カルシウム尿性高カルシウム血症
上記疾患などを原因とした慢性腎不全・維持透析、急性血液浄化療法
血液浄化療法実績の年次推移
2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
血液透析(HD) | 498 | 373 | 365 | 568 | 597 | 754 | 683 | 495 | 497 | 410 |
血液濾過透析(HDF) | 251 | 180 | 162 | 101 | 86 | 26 | 4 | 0 | 0 | 1 |
持続血液濾過透析(CHDF) | 87 | 65 | 55 | 102 | 90 | 86 | 127 | 169 | 96 | 88 |
オンライン血液濾過透析(OHDF) | ー | ー | ー | ー | 208 | 162 | 223 | 400 | 438 | 391 |
血漿交換(PE) | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 | 2 | 4 | 0 | 0 | 1 |
直接血液灌流(DHP/HA) | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
エンドトキシン吸着(PMX) | 11 | 5 | 0 | 2 | 3 | 0 | 2 | 2 | 0 | 2 |
腹水濃縮再還流(CART) | 42 | 41 | 55 | 21 | 66 | 52 | 50 | 24 | 35 | 40 |
血球成分除去療法(LCAP) | 10 | 0 | 0 | 6 | 12 | 0 | 0 | 9 | 0 | 0 |
血球成分除去療法(GCAP) | - | - | - | - | - | - | 13 | 0 | 0 | 0 |
糖尿病相談
糖尿病は治癒する病ではないながらも、近年その本質的な対策・治療法の確立されてきております。然るに私達の目の前には数多の糖尿病に苦しむ患者さん達が存在しております。何故このような結果になるのでしょうか?
現代に於いて不幸にして合併症の災厄にまみれる方々は、言い換えればそれまで充分な治療を享受できなかった結果だとは言えないでしょうか?
私どもは残念ながら現在の糖尿病診療が未だ充分なものとは言えないと考えています。我々医療従事者が糖尿病患者様の生活を上手にサポートする為に、日々の診療でお困りの症例について知恵を出し合ってみませんか?
病診連携という言葉ばかり先走りすぎていますが、もっと敷居を低くして実際の事例検討を中心に何でも相談できる会が作れないかと考え、これまで開催して参りました北部地区糖尿病勉強会を発展的に改称し『糖尿病よろず相談会』を立ち上げました。医療・看護・福祉の垣根なく意見交換し、北部地域の糖尿病患者さんの抱える問題を一人でも多く解決して行ければと考えて居ます。
しかしながら今般のCOVID-19パンデミックに伴いミーティング会議がはばかれる中、機会が限られてしまいましたので、お悩みの症例などございましたら、直接内分泌代謝科までまず御一報戴ければと思います。適宜治療の方針や受診手配の相談をさせて頂いております。