ヒトの体のなかでも大変目立つところに存在し、一番大きな臓器が皮膚です。皮膚は角層、表皮、真皮からなり、真皮の下の皮下組織、毛や汗や脂腺などが皮膚科の主な治療対象です。皮膚ではこれらの構造が正常に機能することによって細菌や紫外線など体外からの様々な攻撃から体内を守ったり、体内からの体温や水分などの損失を防いだりします。また皮膚はアレルギー反応の現れやすい場所であり、皮膚以外に起きた様々な病気による症状が出現する場所でもあります。
当院では主に血液検査や入院が必要な皮膚疾患の診断・治療を行います。また疾患によっては患者さんにとって適切な場での治療が受けられるように、近隣の皮膚科クリニックや大学病院の皮膚科と連携しています。
医師の紹介
新城 愛 (しんじょう めぐみ)
専門分野 皮膚科 |
専門医・認定医 |
主な対象疾患
・アトピー性皮膚炎
・乾癬
・じんましん
・化膿性汗腺炎(慢性膿皮症)
・水疱症(天疱瘡、類天疱瘡など)
・皮膚良性腫瘍(ほくろ、いぼなど)
・皮膚悪性腫瘍(皮膚がん)
・皮膚感染症(蜂窩織炎、帯状疱疹など)
アレルギー検査
接触皮膚炎や金属アレルギーなどのアレルゲンを調べるためのパッチテストを行っています。
パッチテストは2日後、3日後、1週間後にも受診が必要なため、月曜か火曜の外来日に行っています。
当院で用意している検査は以下の項目になります。ここにないアレルゲンの検査が必要な場合はご相談ください。
パッチテスト
皮膚炎の原因として皮膚に接触する化学物質、日用品、化粧品、薬剤、歯科金属、食物などが関係しているどうかを調べる検査です。
背部等に種々のアレルゲンを貼り、以下のようなスケジュールにて経時的に反応を観察し、皮膚炎と何らかのアレルゲンが関係しているかを確認します。
パッチテストの流れ
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目又は5日目 | 7~8日目 |
アレルゲンを貼る | 結果判定 (1回目) |
結果判定 (2回目) |
結果判定(3回目) (必要に応じて医師が判断します) |
(1)日常生活上アレルギーが成立している可能性のあるアレルゲンを貼付します。
なるべく汗をかかない、窮屈な下着を着ないといった注意をして検査が正確に行われるようご協力をお願いいたします。
(2)2日目は来院はせず、貼付したままでお過ごしください。
(3)3日目にアレルゲンを剥がします。皮膚の反応を確認します。
(4)4日目又は5日目に皮膚反応を確認します。
(5)7日目又は8日目に皮膚反応を確認します。判定結果をご説明します。
金属パッチテスト
No. | 検査金属 | 主な感作源 |
1 | アルミニウム | 歯科用、化粧品、農薬、塗料、セメントなど |
2 | コバルト | メッキ、塗料、セメント、食品など |
3 | スズ | 歯科用、合金、缶製品、衣類、食品など |
4 | 鉄 | 化粧品、医薬品、農薬、塗料、セメントなど |
5 | プラチナ | 歯科用、アクセサリー、メッキなど |
6 | パラジウム | 歯科用、眼鏡フレーム、腕時計、電気製品など |
7 | マンガン | ステンレス、肥料、塗料、医薬品、食品など |
8 | インジウム | 歯科用 |
9 | イリジウム | 歯科用 |
10 | 銀 | 歯科用、アクセサリー、医薬品、貨幣など |
11 | クロム | 歯科用、セメント、メッキ、塗料、革製品、食品など |
12 | 硫酸クロム | |
13 | ニッケル | 歯科用、メッキ、塗料、食品、煙草など |
14 | 亜鉛 | 歯科用、医薬品、化粧品、塗料、食品など |
15 | 金 | 歯科用、アクセサリー、電子部品など |
16 | 銅 | メッキ、農薬、皮革製品、食品など |
17 | 水銀 | 歯科用、化粧品、農薬、消毒液、皮革製品など |
現在のところ当院で行っていないもの
レーザー治療、紫外線治療、円形脱毛症への局所免除療法(SADBEなど)、美容
循環器内科