北部地区医師会病院|沖縄県北部の地域医療支援病院

平成30年度 病院指標

平成30年度 公益社団法人 北部地区医師会 北部地区医師会 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数 ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 29 64 124 194 378 823 718 1011 529

<定義>
平成30年4月~平成31年3月に退院された患者さまの年齢階級別(10歳刻み)退院患者数です。
集計上、10未満の数値は-(ハイフン)で表示しています。
年齢階級の90歳以上は1つの階級で表示しています。

<解説>
当院は、沖縄県北部医療圏の急性期を担う中核病院として、地域の医療機関と連携を図りながら、内科、外科、整形外科、皮膚科、救急の診療を行っています。また、平成28年10月に地域包括ケア病棟、平成29年6月より回復期リハビリ病棟を開設し、急性期医療から在宅へのスムーズな移行が出来るように、患者さまの病状に応じた医療提供を行っています。
小児科がないため、成人を対象とする医療を提供し、患者年齢層も北部地域の特徴である高齢者の人口が多いことが影響し、60歳以上が全体の約80%を占めています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) ファイルをダウンロード

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 264 2.14 2.67 0.00 63.35
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 123 15.60 12.58 4.07 80.50
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 119 23.60 20.92 14.29 86.18
0400801499×012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 60 18.13 18.23 6.67 88.73
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 52 9.35 10.08 0.00 74.81

<解説>
最も多い症例は、大腸ポリープ切除を目的とした小腸大腸の良性疾患です。次に多い症例が尿路感染症、誤嚥性肺炎、肺炎となっており、高齢者に発症する疾患が2番目から4番目を占め、北部地域の特徴となっています。胆管(肝内外)結石、胆管炎では内視鏡的手術を主とした症例が多くなっています。尿路感染症と誤嚥性肺炎は重症例が多いため、平均在院日数が長期化しています。
平均在院日数(自院)は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 76 4.26 4.96 1.32 67.09
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 43 6.05 7.30 0.00 63.19
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 38 5.58 6.52 0.00 63.95
080010xxxx0xxx 膿皮症 31 10.23 12.51 3.23 61.06
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 30 5.80 8.95 0.00 78.90

<解説>
外科で多い症例は鼠径ヘルニアです。次に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う胆嚢疾患、蜂窩織炎による膿皮症、腸閉塞の症例が続いています。外科の鼠径ヘルニア手術や腹腔鏡下胆嚢摘出術ではクリニカルパスを使用しているため、平均在院日数が短くなっています。
平均在院日数(自院)は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 101 48.54 26.30 26.73 83.49
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 55 46.29 19.61 18.18 81.95
160760xx97xxxx 前腕の骨折 37 4.97 5.68 0.00 64.00
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 29 35.79 24.26 3.45 75.59
160980xx99x0xx 骨盤損傷 13 41.00 19.32 30.77 83.08

<解説>
整形外科では、高齢者の転倒等による大腿骨骨折や胸腰椎骨折の症例が多くなっています。
また、高齢者が多いため当院の平均在院日数は比較的長くなっています。
平均在院日数(自院)は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 蜂窩織炎 18 13.00 12.51 5.56 69.67
080250xx9701xx 褥瘡潰瘍 46.13
080080xxxxxxxx 痒疹、蕁麻疹 6.36
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 8.98
080006xx99x0xx 皮膚悪性腫瘍 9.90

<解説>
皮膚科は蜂窩織炎による膿皮症の患者さまが上位を占めています。その他の症例は10人未満のため-(ハイフン)で表示しています。当院の皮膚科は他の診療科に入院中紹介されるケースが多く、また、外来のみで治療を行っている症例が多くを占めています。
平均在院日数(自院)は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数 ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 13 10 24 1 7,8
大腸癌 14 19 22 16 29 1 7,8
乳癌 13 27 1 8
肺癌 10 30 1 7,8
肝癌 18 1 6,7,8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

<定義>
平成30年4月~平成31年3月に退院された患者さまの初発の5大癌のUICC病期分類並びに再発患者数です。
集計上、10未満の数値の場合は-(ハイフン)で表示しています。

「初発」とは、StageⅠ~不明までの件数で、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
「再発」とは、自施設・多施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に、局所再発・再燃又は新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

<解説>
当院は、消化器内科・呼吸器内科・消化器外科・乳腺外科の診療を中心にがん治療(手術及び化学療法)を提供しており、大腸癌、胃癌の症例が多くなっています。肺癌については、呼吸器外科専門医がいない為、内科的治療が中心となる高齢者の患者さまが多くなっています。肺癌で手術が必要な場合は、呼吸器外科専門医のいる医療機関への紹介を行っています。
集計上、10未満の数値を-(ハイフン)で表示していますが、初発症例の実際の患者数は下記の通りとなっています。(StageⅠ~Ⅳまで)
胃癌 32件 、 大腸癌 71件 、 乳癌 26件 、 肺癌 27件 、 肝癌 21件

成人市中肺炎の重症度別患者数等 ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 44 8.39 57.66
中等症 210 14.83 82.14
重症 70 26.59 87.1
超重症 15 26.13 86.53
不明

<定義1>
・入院の契機となった傷病名および医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10コードが
J13~J18$で始まるものに限定する。

※成人(20歳以上)の肺炎患者について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
※市中肺炎とは、病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎です。
※インフルエンザ等、ウイルス性肺炎(DPC040070相当)、誤嚥性肺炎(DPC040081)は除外。また、市中肺炎であるので入院後発症の肺炎、一般病棟外からの転入、他院からの転院も除外。

<定義2>
①男性≧70歳、女性≧75歳
②BUN≧21または脱水(+)
③酸素飽和度≦90%
④意識障害(肺炎に由来する)
⑤血圧(収縮期)≦90mmHg
※5点満点で1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

<解説>
軽症の場合は外来治療が基本となりますが、患者さまの状態によっては入院しての加療となる場合があります。
当院では中等症以上の患者さまが多く、全市中肺炎の約87%を占めています。また、平均年齢も80歳以上の高齢者となっています。

脳梗塞の患者数等 ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 29 36.45 73.66 23.53
その他

<定義>
平成30年4月~平成31年3月に退院された患者さまの医療資源を最も投入した傷病のICD10がI63$である症例が対象です。
10未満の患者数のデータは-(ハイフン)で表示しています。

<解説>
当院では内科的脳梗塞の診療を行っています。救急での初療を施し、脳外科医の専門的な治療が必要な場合は転院して頂いています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) ファイルをダウンロード

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術長径2cm未満 248 0.18 1.22 0.40 63.77
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術長径2cm以上 36 0.14 1.14 0.00 63.50
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 30 0.73 4.43 0.00 68.53
K654 内視鏡的消化管止血術 25 5.00 13.84 4.00 74.48
K664 胃瘻造設術 23 10.52 24.22 60.87 80.83

<解説>
内科で最も多い手術は、内視鏡的結腸(大腸)ポリープ・粘膜切除術です。検診等にて大腸病変が疑われ、精査目的で当院へ紹介頂いた中から、大腸ポリープが発見され、切除を行う症例が多くなっています。北部地区医師会の特色である同会併設の健康管理センターからの紹介もあり、癌の初期段階といわれるポリープの状態で切除し軽快へ持っていく為、予防医学としても貢献度が高くなっています。
平均日数は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆のう摘出術 94 2.32 6.31 2.13 65.12
K6335 鼡径ヘルニア手術 60 1.05 2.07 1.67 66.67
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 24 1.79 11.67 0.00 70.83
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 24 2.21 5.46 0.00 69.67
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍伴わない) 17 0.06 3.06 0.00 37.59

<解説>
外科で最も多い手術は、胆のう炎や胆石症などの疾患に対して行われる腹腔鏡下胆のう摘出術で、開腹せずに腹腔鏡を用いて手術を行うため、在院日数が短くなっています。2番目に多い手術は、鼡径ヘルニア手術です。
3番目は腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、胸水・腹水濾過濃縮再静注法となっています。
上位5症例の内3症例が腹腔鏡下手術となっており、当院では腹壁破壊が少なく術後疼痛の軽減する手術を心がけています。
外科の転院率は、他院からの紹介で手術を行い、元の病院へ転院した患者さまです。
平均日数は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 103 2.46 48.28 19.42 81.94
K0462 骨折観血的手術(下腿) 52 1.27 13.73 0.00 61.40
K0821 人工関節置換術(膝) 40 1.08 36.03 0.00 75.25
K0811 人工骨頭挿入術(股) 27 5.07 50.44 37.04 83.85
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 16 1.38 27.69 0.00 55.88

<解説>
整形外科では高齢者の大腿骨骨折に対する骨折観血的手術(大腿)が多くなっています。
急性期治療を終えたあと、約7割の方が回復期病棟や地域包括ケア病棟へ転棟しているため、平均術後日数が比較的長くなっています。
また、外傷等による骨折に対しての手術も多くなっています。
平均日数は急性期病棟だけではなく、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟での入院期間も含んでいます。

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K0131 分層植皮術(25㎠未満)
K013-22 全層植皮術(25㎠以上100㎠未満)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(直径6㎝以上12㎝未満)
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満)

<解説>
平成30年度はすべて10人未満のため-(ハイフン)で表示しています。
当院の皮膚科は悪性腫瘍切除術や皮下腫瘍摘出術の術式で入院する患者さまが多くを占めていますが、外来で手術する場合もあります。
上記の手術は入院中に施行した手術の一例です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率) ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一
異なる

<定義>
平成30年4月~平成31年3月に退院された患者さまが対象です。
集計上、10未満の数値の場合は、-(ハイフン)を記入しています。
病気やけがの治療を進める過程で、予期できたり、できなかったりする様々な症状や合併症が発生することがあります。
ここで示している4つの指標はその代表的なものです。
『入院契機』が「同一」とはその症状が原因で当院に入院されたことを示し、「異なる」とはほかの症状で入院をしていたが、その症状の治療を最も行ったことを示しています。

<解説>
当院で多い症例は、手術・処置等の合併症で、処置後再出血や術後創感染症等です。
保存的に経過をみることが多いですが、再手術及び処置を行う場合もあります。
平成30年度は上記4傷病名が10人未満のためすべて-(ハイフン)となっています。

更新履歴

2019/09/28

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